チュートリアル
最初の一枚から、お子さんに合わせたコミュニケーションボードまで――およそ 15 分で。
目次
1. アプリを起動する
1 開く
temia.online を開くか、インストールしたアプリを起動します。 サインインは不要で、初回起動時に語彙のそろったプロフィールが自動で作られます。
Temia は端末から言語を読み取ります。タブレットが日本語に設定されていれば、メニューも カードも最初から日本語で表示されます。
2 ようこそ画面
いちばん最初の起動時だけ、短い案内が大切な手順を説明します。「はなそう!」で 閉じれば、もう出てきません。
2. 話す:言葉と文
3 一つの言葉を話す
カードに触れてください。すぐにその言葉が読み上げられ、上の文バーに 並びます。
4 文を組み立てる
カードを続けて触れます――たとえばわたし、ほしい、のむ。 言葉はすべて文バーに集まります。
文バーに触れると文全体が読み上げられます。
5 直す
文バーの端に二つの記号があります。バックスペースは最後の言葉を消し、ごみ箱はバー全体を 空にします。
3. フォルダーを使う
6 フォルダーに入る
最初のページの端に、枠のついた灰色のカードがあります。これがフォルダーです(たべもの、 のみもの、きもち、ひと、どうぶつ、あそび、ふく、からだ、いえ、そとのばしょ、がっこう、 いろ と かず)。一度触れれば開きます。
言葉を選ぶと、アプリは自動で最初のページに戻ります。よく使う言葉が いつも一度の操作で届くようにするためです。
7 最初のページに戻る
フォルダーの中では上に家の記号が現れます。いつでもそこから戻れます。
4. 編集モードを開く
8 鍵に触れる
上に鍵の記号があります。PIN 1234 を入れるとアプリは編集モードに移り、
見出しの下の色つきの帯でそれとわかります。
PIN は、やり取りの最中に子どもがうっかりカードを変えてしまうのを防ぎます。 安全のための鍵ではなく、つまずき止めです。
5. カードを変える
9 カードに触れる
編集モードでカードに触れると、そのカードの設定がすべて入った窓が開きます。
- 表示する文字――カードに印刷される文字です。
- 読み上げる文字――アプリが話す言葉。別にできます。カードには 「おばあちゃん」、読み上げは「はなこおばあちゃん」というふうに。
- 色――品詞に応じて、色の対応表のとおりに。
- 絵――次の手順をご覧ください。
10 絵を選ぶ
「絵をえらぶ」で、同梱の約 3,400 の絵記号を検索できます。言葉を入力して (絵の名前は英語です。たとえば dog、car、bed)、 絵を選んでください。
11 自分の写真を使う
自分の写真ならもっとはっきりします。本物のぬいぐるみ、その子自身のおばあちゃん、 台所のあのコップ。端末から画像を選ぶには「ギャラリーから」を使います。Android と iPhone のアプリには「写真をとる」もあります。
最後に保存に触れてください。
6. 新しいカードとフォルダーを作る
12 プラスのカードに触れる
編集モードでは、空いているマスすべてにプラスのカードが出ます。 ページがいっぱいになると、アプリが自動で空の行を足します。
13 カード? それともフォルダー?
「なにをふやしますか?」と尋ねられます。
- カード――読み上げられる言葉です。
- フォルダー――新しい空のページを開きます。
表示する文字を入れて「つくる」で確定します。絵はそのあと、新しいカードに触れて 加えます。
14 フォルダーの中へ入る
編集モードでは、フォルダーのカードの下にフォルダーの記号がついています。そこから 中へ入り、さらにカードやフォルダーを作れます。好きなだけ深く重ねられます。
たとえばこんなふうに作れます。かぞく → おじいちゃんとおばあちゃん、 あるいはほいくえん → あさのかい。
7. カードは消さずに隠す
15 目の記号を使う
編集モードでは、どのカードにも上に目がついています。それでカードを隠せます。 子どもには見えなくなりますが、そのマスは取っておかれます。
8. 声・速さ・言語
16 設定を開く
上の歯車が設定を開きます。そこにあるのは:
- 言語――100 の言語。切り替えるとカードもすべて訳されます。 名前を変えたカードと自分の写真はそのまま残ります。
- 音声――端末にあるすべての声。選ぶとすぐに見本が流れます。
- 話す速さと声の高さ。
- 一語ずつすぐ話す――出来上がった文だけを話してほしいときは 切ってください。
- 文字を見せる――絵の下の文字の表示を切り替えます。
9. 複数の子どものためのプロフィール
17 新しいプロフィールを作る
設定の「プロフィール」で「あたらしいプロフィール」を選ぶと、別の語彙ができます。 きょうだい用にも、一台のタブレットを分け合うクラスの子どもたち用にも使えます。 プロフィールごとにカードも言語も声も別々です。
切り替えは名前に一度触れるだけです。
10. 保存と持ち運び
18 プロフィールを書き出す
「プロフィールをかきだす」で、カード・ページ・フレーズ・設定をすべて含むファイルが できます。そのファイルを取っておいてください。端末をなくしたときや、ブラウザーの 保存領域が消えたときのバックアップになります。
19 プロフィールを読み込む
「プロフィールをよみこむ」でそのファイルを戻せます。別の端末でも同じです。読み込みは いつも新しいプロフィールを作り、既存のデータを上書きすることは 決してありません。
20 クラウド同期(任意)
希望すれば無料のアカウントを作り、プロフィールをクラウドに預けられます。同じ語彙を 複数の端末に読み込めるので、家庭と学校で同じボードを使いたいときに便利です。 バックアップごとに、支援者向けの共有コードが付きます。アカウントがなければ、 データが端末を離れることはありません。
21 ほかのプログラムとやり取りする
「ボードのやりとり」から、公開形式の Open Board Format(.obz)で ボードを書き出したり、CoughDrop や Cboard など他の AAC プログラムのボードを 読み込んだりできます。語彙はあなたのものであり、持ち出せるままです。
11. だれもが使える操作
22 押している時間
手もとが定まりにくい子どものために、押し続ける時間を決められます(0 から 1,000 ミリ秒)。指が十分に止まってはじめて操作として数えられ、かすった程度は無視されます。
23 スイッチスキャン
正確に指し示すのが難しい子どものために、「スイッチスキャン」を入れてください。 行が順番に光ります。
- スペース――次の行、または次のカードへ
- Enter――行を開く、またはカードを選ぶ
- Esc――行の選択に戻る
市販の AAC スイッチはこの二つのキーと同じように働きます。速さは 0.5 秒から 4 秒の あいだで設定できます。
24 音の合図
さらに Temia は、光っている行を選ぶ前に小さな声で読み上げることもできます。 視覚に困難がある場合や、スキャン中に助けになります。
12. キーボード・フレーズ・全画面
25 言葉を予測するキーボード
読み書きのできる子どものために、上のキーボードの記号が書く画面を開きます。 キーボードの上に語の候補が出て、使うたびによく合うようになります。学習は端末の中だけで 行われます。「シークレット」で学習を止められます。
26 よく使う文をとっておく
星の記号から「わたしのことば」に入れます。よく必要になる文をとっておきましょう―― 「おなかすいた」「たいくつ」「そとにいってもいい?」。一度触れれば話し、長押しで 消せます。
27 大きく見せる・気づいてもらう
書く画面には日々役立つものが二つあります。「おおきくみせる」は文字を画面いっぱいに 映し(にぎやかな場所で助かります)、ベルのボタンは気づいてもらうために「すみません!」 と言います。
13. オフラインで使う・インストールする
28 ホーム画面に追加する
スマートフォンやタブレットで temia.online を開き、ブラウザーの メニューで「ホーム画面に追加」を選びます。すると Temia は自分のアイコンで、普通の アプリのように起動します。アドレスバーもありません。
29 インターネットなしで使う
最初に開いたとき、Temia は必要なものをすべて端末に読み込みます。そのあとは通信なしで 起動し、話します――車の中でも、森の中でも、病院でも。カードはもともと端末に 保存されています。
14. AAC の実践からの助言
アプリだけでコミュニケーションが生まれるわけではありません。補助代替コミュニケーションで 確かめられてきた原則をいくつか。
試すのではなく、やって見せる
話しながら、あなた自身もボードを使ってください。話しながらわたし―― のむ に触れるのです。子どもは、ほかの人が使うのを見て言葉を覚えます。 専門家はこれをモデリングと呼びます。
テストの場にしない
「いぬはどこ? いぬを見せて!」といった問いかけは、子どもの声を試験に変えてしまいます。 それよりも、いっしょに何かを体験して、それについて話すほうがよいのです。
いつでも手の届くところに
ボードは一日じゅう手の届くところにあるべきです――食事のとき、車の中、ベッドの中。 人の声はしまい込まれるものではありません。
どのひと言も意味がある
でたらめに見える操作も、伝えようとする試みです。子どもが何かを言ったものとして 応えてください。実際、その子はそうしたのですから。
小さく始める
まずは中心となる少数の言葉から(わたし、ほしい、もっと、おわり、いや)、 時間をかけてカードを増やしていきます。そのあいだ、位置は変わりません。